コラム Column

悠々読書記

ありがとう、辞書!ありがとう!<舟を編む>:小説

2015年12月15日 執筆

舟を編む

作者:三浦しをん
出版社:光文社文庫

辞書作りに情熱を傾ける人々の話です。
映画化もされたので、知っている方も多いのではないでしょうか。

辞書が好きな私としては、
映画化の話題を聞いたときに、
読んでみようかな・・・と思ったのです。
が、なんとなく敷居が高いような気がして
手を出さずにおりました。
(ちなみに、映画も見ておりません)

読んでみると、スラスラと読み進めることができました。

実は私、辞書が好きです。
小学生のころ、母に誕生日プレゼントにと
ねだったのが、ポケットサイズの国語辞典でした。

就職して初めてのボーナスで
(寸志で3万円くらいでしたが)
真っ先に購入したのが、6,500円の広辞苑でした。

別に、何かを調べようとか
片っ端から内容を見ようとか
そんなことはしないんですが、
なんとなく、辞書を持っていると
ワクワクするんです。

他にも、面白そうな辞書があると
つい購入してしまいます。
ネーミング辞典とか、ギリシア・ローマ神話辞典とか。

この「舟を編む」を読んでいて、
そんな私の手元にやってきた辞書たちのことを
考えずにいられませんでした。
そして、この辞書をつくるために
どれくらいの人が、どれくらいの労力をかけたのか
を考えると、本を読む手を止めて
辞書をめくりたい気持ちになってきました。

言葉を取り扱う仕事を生業にしていますから、
言葉の奥深さは実感していますし、
自分の語彙の少なさにがっかりすることも
多々あります。

仕事柄、類語辞典を使うことがあるのですが、
もうちょっといろんな言葉を教えてくれないかな・・・
なんて、自分の知識のなさを棚に上げて
辞書のせいにしてみたりしています。

パソコン関係の仕事をしているとき、
パソコン辞典を読んで、調べものをすると、
解説の言葉がわからず、さらにその言葉を引き、
そこでもつまづいて、引き直す・・・
なんてことをしながら、もっとわかりやすい説明は
ないものなのか。
なんてブツブツ言っていたこともありました。

考えて見れば、あれほど膨大な言葉をコンパクトに
まとめるのですから、簡単な作業であるはずがありません。
その膨大な時間を考えることもなく、
辞書に文句をつけていた自分が恥ずかしくなります。

きっと、辞書だけにかかわらず、
私たちの生活は、誰かの情熱や苦労に支えられて
いるのでしょうね。

読了:2015年12月8日

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