コラム Column

悠々読書記

田舎ってこう見えるのか<神去なあなあ日常>:小説

2016年01月28日 執筆

神去なあなあ日常

作者:三浦しをん
出版社:徳間書店(徳間文庫)

横浜の高校を卒業した少年が
三重の田舎で林業に携わる姿が
描かれています。

自ら進んで選んだ道ではなく、
無理矢理放り込まれた田舎の村で
最初は脱走を試みますが、
次第にその魅力に気付いていきます。

この少年の目を通した田舎は
本当に美しい。
川の音や生き物たちの息づかい、
水や土、緑の臭い。
季節の移り変わりとともに様子を変える
自然の姿が描かれているのを見て、
何だか新鮮に感じました。

私も結構な田舎暮らしですが、
ごく当たり前にまわりにあるものを
そんな風に見たことはありませんでした。

よく、テレビのレポーターが田舎に来ると、
「うわー、空気がおいしい!」
なんて言いますが、ソレを見て
「本当にそんなの感じる?」
と、はなはだ疑問に感じていました。
「気持ちいい!癒さされますね」
なんて言うのを聞くと
「ただ、山があるだけだよ」
なんて思ってしまいます。

でも、そういった山や田んぼを身近で
感じられていない人にとっては
この小説のようにそれらが新鮮に
感じられるものなのでしょうか。

さて、本書では林業を通じて
自然と人との関わり合いが描かれています。
我が家から車で1時間くらいの場所に
天皇林があります。
天皇家の保有している山ですね。
その山はパッと見て、他の山と違うことがわかります。
下刈りと間伐がきちんとされていて、
本当に美しいんです。

本書を読んで、山に興味が湧いたら、
是非山を見に行って欲しいと感じました。
人の手が入っている山と
手が入っていない山には大きな違いがあります。
ただ、自然に任せているだけでは、
本当によい山はできないんですよね。

読了:2015年12月14日

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