コラム Column

悠々読書記

本来の目的を見失う人たち<水鏡推理>:小説

2016年05月28日 執筆

水鏡推理 (講談社文庫)

作者:松岡圭祐
出版社:講談

ニュースで詐欺の事件を耳にするたび、
頭いいよなぁ、手間もかかってるよなぁ、
そういった能力をきちんとビジネスに使えば
まっとうに稼げるとおもうんだけどなぁ。
と、思ってしまいます。
 
本書では、文科省を舞台に
不正を次々と暴いていきます。

研究にはお金がかかります。
しかし、未来のための素晴らしい研究は
必ずしも成果がでるとは限りません。
研究をすることを目的にして
資金を調達するはずのものが
いつしか資金を得ること自体が
目的になってしまう・・・

そんな本来の目的を見失ってしまった人たちが
描かれている作品です。

謎を解いて不正を暴いていくのに、
どこか気持ちがスッキリしないのは、
勧善懲悪と言い切れない背景のせいかもしれません。

そして、実在する研究をにおわせる内容が
描かれているので、
どこまでが本当で、
どこからがフィクションなのだろう、
と考えてしまうのもスッキリしない
要因かもしれませんね。

同時に、省庁の中にある
総合職と一般職との格差も浮彫にされ、
正直、「いやな会社だなぁ」と
思ってしまいました。

ひとり仕事で自由にやっている私としては、
ここでは働きたくないなぁ、
と思わずにはいられませんでした。

2016年1月2日読了

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