悠々読書記
複数の謎が絡み合う<仮面病棟>:小説
2016年06月06日 執筆
仮面病棟
作者:知念実希
出版社:実業之日本社
若い外科医の速水秀悟がアルバイトで当直医をしている
狛江の田所病院。
元精神科病院で年季の入った療養型病院・・・
という設定だけで、何やら胡散臭さを感じます。
先輩から急に当直の代打を頼まれ、
この病院を訪れたことで、
速水先生は不可解な事件に巻き込まれます。
登場人物は少ないので、
人物相関図が複雑で悩むということはありません。
しかし、密室で起きる出来事の緊張感と
謎が絡み合いさらに謎を呼ぶ展開で
最後まで飽きることなく読み進められます。
そして、読み終わって、
おぉ、そうきたか・・・と
つぶやかずにはいられません。
若干すっきりしない読後感も
この小説のいい持ち味になっているような感じがします。
読了:2016年3月28日